リースバックの相談先はどこ?段階別の使い分けと費用・契約前に聞く7つの質問

リースバックを考え始めたものの、誰に相談すればいいのか分からない。業者に問い合わせたらそのまま契約を迫られそうで不安だし、弁護士に頼むほどの話なのかも判断がつかない。リースバックの相談先はどこが正解なのか、迷っている方は多いはずです。

先に結論をお伝えすると、リースバックの相談先は「今どの段階にいるか」で使い分けるのが正解です。迷っている段階と、契約書を確認する段階、トラブルになったあとでは、頼るべき相手が違います。国民生活センターは2025年5月に強引なリースバック契約への注意を呼びかけており、契約した人の約7割が70歳以上でした。誰に相談するかで、結果は大きく変わります。

この記事では、段階ごとの相談先、8つの相談先の特徴と費用の目安、契約前に業者へ聞く7つの質問、悪質な業者の見分け方、トラブルになったときの公的な窓口まで整理しました。監修は、訳あり不動産を中心に1,500件以上の相談を解決してきた宅地建物取引士の桐生辰宏です。

ネットで調べると業者のサイトばかりで、どこに相談するのが安全なのか分からなくて……。

業者に相談するのは悪いことではありません。ただ、1社だけで決めないことと、段階に合わせて専門家や公的な窓口も使うことが大切です。順番に見ていきましょう。

目次

リースバックの相談はどこにすべき?結論は「段階で使い分ける」

リースバックの相談先は、検討の段階によって次のように変わります。まずは自分がどこにいるかを確認してください。

リースバックの相談先を、迷っている・業者を比べる・契約書を確認・税金や相続・トラブルの5つの段階別に示した図
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今の段階主な相談先相談すること
リースバックにするか迷っているリースバック以外も扱う不動産会社、FP、地域包括支援センターリースバックが自分に合うか、ほかの方法はないか
業者を比べたいリースバック業者(3社以上)、不動産仲介会社買取価格、家賃、契約の条件
契約書を確認したい弁護士、宅地建物取引士、家族契約期間、再契約、修繕、買戻しの条項
税金・相続・登記が心配税理士、司法書士売却にかかる税金、相続人への影響、登記の手続き
トラブルになった消費生活センター(188)、宅建業の免許を出した行政窓口、弁護士強引な勧誘、契約内容の食い違い、家賃の値上げ

最初の相談は「リースバック以外も提案できる相手」に

いちばん避けたいのは、リースバックしか扱わない業者に最初に相談し、ほかの選択肢を知らないまま話が進んでしまうことです。お金の悩みなら通常の売却やリバースモーゲージ、住宅ローンの悩みなら任意売却など、目的によってはリースバックより合う方法があります。最初の相談は、通常の売却や賃貸、リフォームなども含めて提案できる不動産会社か、売る側の利害がない専門家にするのがおすすめです。リースバックの仕組みと向き不向きは、以下の記事で整理しています。

リースバックの相談先8つ|相談できることと費用の目安

リースバックについて相談できる主な窓口を、費用の目安とあわせて一覧にしました。相談料は事務所や地域によって異なるため、事前に確認してください。

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相談先相談できること相談費用の目安注意点
リースバック業者査定、買取価格と家賃の提示、契約条件無料自社の条件で契約したい立場。1社だけで決めない
不動産仲介会社複数の業者への打診と条件の比較、通常売却との比較相談は無料。成約時に仲介手数料(上限は売買価格の3%+6万円+消費税)手数料の分、手取りが減る
弁護士・法テラス契約書の確認、トラブルの交渉、住宅ローンや借金の整理30分5,000円〜1万円程度。法テラスは条件を満たせば無料不動産の取引に詳しい弁護士を選ぶ
司法書士名義や相続登記、抵当権の抹消、成年後見無料〜数千円程度登記の費用は別にかかる
税理士譲渡所得税、3,000万円控除、相続税への影響1時間5,000円〜2万円程度確定申告まで頼むと別料金
FP(ファイナンシャルプランナー)老後の資金計画、家賃を払い続けられるか1時間5,000円〜1万円程度保険や金融商品の販売と結びついていないか確認
消費生活センター強引な勧誘、契約トラブル無料(消費者ホットライン188)業者との交渉を代わりにしてくれるとは限らない
地域包括支援センター高齢者の暮らし全般、家族の見守り無料主に65歳以上が対象。専門の窓口につないでくれる

業者への相談は無料。ただし3社以上に

リースバック業者は相談も査定も無料で、具体的な買取価格と家賃が分かるのが利点です。ただ、業者は自分が買主になる立場なので、自社に有利な条件を提示するのは自然なこと。1社の提示だけでは、その条件が相場どおりかを判断できません。最低でも3社に査定を依頼し、買取価格と家賃、契約の条件を並べて比べてください。業者を比べるときのポイントは、以下の記事にまとめています。

中立な意見がほしいなら仲介会社か専門家

業者の提示が妥当かを第三者の目で確かめたいなら、仲介会社や弁護士、FPが向いています。仲介会社は複数のリースバック業者に条件を出させて比べられる一方、成約すれば仲介手数料がかかります。契約書の中身に不安があるなら、署名の前に弁護士に見てもらうのが確実です。収入や資産が一定以下なら、法テラスで30分の無料法律相談を同じ問題につき3回まで受けられます。

税金や相続が絡むなら税理士・司法書士へ

家を売ると、利益が出れば譲渡所得税がかかり、住まいを売ったときの3,000万円控除を使えるかどうかで税額が大きく変わります。共有名義の家や相続登記が済んでいない家は、売る前に司法書士で名義を整える必要があります。リースバックにかかる税金と、相続への影響は以下の記事をご覧ください。

契約前に相談するときの準備と質問リスト

相談の質は、準備でほぼ決まります。手ぶらで行くと一般論しか聞けず、業者のペースで話が進みがちです。

持っていく書類

次の書類があれば、査定や相談が具体的になります。すべてそろっていなくても相談はできるので、手元にあるものから用意してください。

  • 固定資産税の納税通知書(評価額と、土地・建物の概要が分かる)
  • 登記事項証明書または権利証(名義人と持分、抵当権の有無が分かる)
  • 住宅ローンの残高が分かる書類(残高証明書や返済予定表)
  • 収入が分かる書類(年金振込通知書、源泉徴収票など)
  • ほかの業者から受け取った査定書や見積もり

業者に必ず聞く7つの質問

業者に相談するときは、次の7つを必ず聞いてください。答えをメモし、他社の答えと比べるのがポイントです。口頭の説明だけで終わらせず、書面で示してもらいましょう。

リースバック業者に契約前に必ず聞く7つの質問のチェックリスト
リースバック業者に聞く7つの質問
  1. 買取価格の根拠は?市場価格の何割で、どう計算したのか
  2. 家賃はいくらで、利回りは何%か?更新や再契約のときに上がることはあるか
  3. 契約は普通借家か定期借家か?期間は何年か
  4. 期間が終わったら再契約できるか?再契約しない場合はどんなときか
  5. 修繕費は誰が負担するか?設備の故障、雨漏り、退去時の原状回復の区分
  6. 買い戻せるか?買戻しの価格と期限は契約書に書かれるか
  7. 途中で解約したら違約金はかかるか?引越しや施設への入居で退去する場合

とくに3と4は、「ずっと住めると思っていたのに数年で退去を求められた」というトラブルの原因になりやすい項目です。契約期間と再契約の条件は、以下の記事で詳しく解説しています。

家族に同席してもらう

高齢の方がひとりで相談すると、その場の説明に押されて判断してしまうことがあります。国民生活センターに寄せられた相談にも、長時間の勧誘で契約してしまった例や、判断能力が衰えた親が相場より大幅に安く売ってしまった例が含まれていました。相談や査定には、できるだけ子どもなど家族に同席してもらってください。家を売れば相続にも関わるため、家族の理解を得ておくことはあとのもめごとを防ぐことにもつながります。

こんな業者・相談先には注意|悪質のサイン

リースバックでは、家を売る側の個人を守る仕組みが十分ではありません。宅建業法のクーリングオフは不動産を買う側を守る制度なので、自宅を業者に売った場合は使えないのです。次のようなサインがあれば、その場で契約せず、いったん持ち帰ってください。

契約を急いではいけない5つのサイン
  • 頼んでいないのに突然訪問や電話で勧誘してきた
  • 「今日決めれば高く買う」などと即日の契約を迫る
  • 「ずっと住める」と口では言うのに、契約書は短い定期借家になっている
  • 契約書や重要事項説明書を事前に渡さず、持ち帰って読ませない
  • 家族の同席や他社との比較を嫌がる

しつこい勧誘は、はっきり断って「今後連絡しないでほしい」と伝えましょう。リースバックが「やめとけ」と言われる理由と、安全に使うための条件は以下の記事で解説しています。

宅建業の免許番号を確認する

リースバック業者は、宅地建物取引業の免許を持っている必要があります。業者のサイトや名刺に書かれた「東京都知事(3)第00000号」のような免許番号を、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で検索すれば、免許が本物か、過去に行政処分を受けていないかを確認できます。

カッコ内の数字は、5年ごとの免許の更新で1つずつ増える仕組みです。数字が大きいほど長く営業しているという目安になりますが、数字が小さいから悪い業者というわけではありません。都道府県知事の免許は1つの都道府県だけに事務所がある業者、国土交通大臣の免許は複数の都道府県に事務所がある業者です。

リースバックでトラブルになったときの相談先

すでに契約してしまった、説明と違う、家賃を急に上げられたといったトラブルは、ひとりで抱えずに公的な窓口へ相談してください。内容によって、次のように窓口が分かれます。

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相談先こんなときに費用
消費者ホットライン188(消費生活センター)強引な勧誘を受けた、説明と契約の内容が違う。まず迷ったらここ無料(通話料のみ)
宅建業の免許を出した行政窓口(都道府県の担当課・国土交通省の地方整備局)重要事項の説明がなかったなど、業者の法令違反が疑われる無料
保証協会(全国宅地建物取引業保証協会・不動産保証協会)加盟している業者との取引で苦情を申し立てたい、損害の弁済を求めたい無料
都道府県の宅建協会の不動産相談不動産取引の一般的な疑問を中立の立場で聞きたい無料
弁護士・法テラス契約の取消しや損害賠償を求めたい、交渉を任せたい有料(法テラスは条件を満たせば無料相談あり)
ADR(裁判外紛争解決手続)裁判より費用と時間を抑えて、第三者を交えて話し合いたい機関によって異なる

消費者ホットライン188に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。高齢の親のことで家族や地域包括支援センターの職員が代わりに相談することもできるので、「もしかして」と思ったら早めに連絡してください。国土交通省は、契約前に確認すべき点をまとめた「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公開しており、相談の前に目を通しておくのも有効です。実際に起きたトラブルの事例と回避策は、以下の記事で紹介しています。

空き家のみらいLABを運営するCLOUD HOMeにご相談いただけること

株式会社CLOUD HOMeは、東京都足立区と港区に拠点を置き、宅地建物取引士が訳あり不動産を中心に1,500件以上の相談を解決してきた不動産会社です。リースバックの買取だけでなく、通常の売却や賃貸、リノベーションまで自社で扱っているため、リースバックありきではないご提案ができます。

  • リースバックが合うかどうかの判断から。通常の売却、賃貸、任意売却、リバースモーゲージなどと比べ、合わない場合はその理由もお伝えします
  • 他社で断られた家も。再建築不可、借地、共有名義、築古など、大手が対象外とする物件も、再生を前提に検討します
  • 他社の条件の見方も。お持ちの査定書や見積もりを見ながら、買取価格や家賃、契約条件のポイントをご説明します

東京のリースバックの相場をエリア別に知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

リースバックの相談に関するよくある質問

リースバックの相談は無料でできますか?

リースバック業者や不動産仲介会社への相談と査定、消費生活センターや地域包括支援センターなどの公的な窓口は無料です。弁護士や税理士、FPへの相談は有料のことが多く、30分から1時間で5,000円〜2万円程度が目安です。収入や資産が一定以下なら、法テラスで無料の法律相談を受けられます。

相談や査定をしたら、契約しなければいけませんか?

その必要はありません。査定を受けたり見積もりをもらったりしても、契約する義務は生じないので、条件が合わなければ断って大丈夫です。断ったあとも勧誘が続く場合は、はっきりと「今後連絡しないでほしい」と伝え、困ったときは消費者ホットライン188に相談してください。

家族に知られずにリースバックの相談はできますか?

相談そのものは本人だけでも可能です。ただ、家を売ると子どもなどの相続人は家を相続できなくなるため、契約の前には家族に話しておくことをおすすめします。家族が同席すると、説明を冷静に聞けて、条件の比較もしやすくなります。

電話やオンラインでもリースバックの相談はできますか?

電話やオンラインでの相談に対応している業者がほとんどです。おおまかな査定額は物件の情報だけで出せますが、正式な買取価格は訪問して家の状態を見てから決まるのが一般的です。契約は書面で行うので、内容を確認する時間を十分に取ってください。

どの段階で弁護士に相談すべきですか?

契約書に署名する前に内容が不安なとき、業者と「言った・言わない」の食い違いが起きたとき、住宅ローンの滞納や競売が迫っているときが目安です。とくに住宅ローンの問題は時間がたつほど選択肢が減るので、早めに相談してください。

まとめ|リースバックの相談先は段階で選び、1社だけで決めない

リースバックの相談先に「ここだけでいい」という正解はありません。迷っている段階ではリースバック以外も提案できる相手に、業者を比べる段階では3社以上に、契約前は弁護士や家族に、トラブルになったら消費者ホットライン188にと、段階に合わせて相談先を使い分けることが、後悔しないいちばんの方法です。

この記事のまとめ
  • 相談先は「迷っている・比べる・契約前・税金や相続・トラブル」の段階で使い分ける
  • 業者への相談と査定は無料。ただし自社に有利な立場なので、3社以上を比べる
  • 契約前は7つの質問を書面で確認し、家族に同席してもらう
  • 即日の契約を迫る、書面を渡さないなどのサインがあれば持ち帰る。売る側にクーリングオフはない
  • トラブルは消費者ホットライン188、免許を出した行政窓口、保証協会、弁護士へ

CLOUD HOMeでは、リースバックが合うかどうかの判断から、他社の条件の見方まで無料でご相談を承っています。相談したからといって契約をお願いすることはありませんので、迷っている段階でもお気軽にお問い合わせください。



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