
空き家の解体やリフォームにお金がかかるのは分かったけど、補助金って使えるんですか?どんな制度があるのか全然わからなくて…。
空き家に使える補助金は、大きく分けて「解体」「改修・耐震」「リフォーム」「空き家バンク」の4種類があります。うまく活用すれば、解体なら最大100万円、リフォームなら国と自治体を組み合わせて100万円以上の支援を受けられる可能性も。
ただし、補助金制度は毎年のように内容が変わるのが厄介なところ。2026年も、これまで主力だった「子育てグリーン住宅支援事業」が受付終了となり、新たに「みらいエコ住宅2026事業」へと切り替わりました。古い情報のまま動くと、もらえるはずの補助金を逃しかねません。
この記事では、2026年最新の空き家補助金を解体・リフォームの両面から網羅的に整理し、申請方法や見落としやすい注意点まで解説します。空き家にかかる費用を少しでも抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。
空き家に使える補助金は大きく4種類|まず全体像を把握
個別の制度を見ていく前に、空き家補助金の全体像を押さえておきましょう。種類を理解しておくと、自分の目的にどの補助金が使えるのか判断しやすくなります。
解体・改修・リフォーム・空き家バンクの4タイプ
| 種類 | 目的 | 補助額の目安 |
|---|---|---|
| ①解体(除却) | 老朽化した空き家を取り壊す | 上限30〜100万円 |
| ②改修・耐震 | 耐震性や安全性を高める | 上限50〜200万円 |
| ③リフォーム | 省エネ化・移住・子育て対応の改修 | 上限30〜100万円 |
| ④空き家バンク関連 | バンク登録・成約・活用の促進 | 上限10〜50万円 |
「とにかく取り壊したい」なら①の解体補助金、「リノベして住む・貸す」なら②③のリフォーム系補助金が中心になります。複数の補助金を組み合わせられるケースもあるので、自分の計画に合うものを探していきましょう。
財源は「国」、申請窓口は「自治体」という基本構造
空き家補助金の多くは、国の「空家対策総合支援事業」などを財源にしつつ、実際の支給は市区町村の自治体経由で行われます。つまり、国から各自治体に予算が配分され、所有者は自治体に申請して補助金を受け取る、という流れです。
このため、同じ国の制度が背景にあっても、補助額や条件は自治体ごとにバラバラ。「隣の市にはあるのに、自分の市にはない」というケースも普通に起こります。まずは空き家がある自治体の制度を調べるのが第一歩です。



リフォーム系の補助金は「国の制度」と「自治体の制度」の両方があり、条件が合えば併用できることも。次の章から順番に見ていきましょう。
空き家の解体に使える補助金【2026年最新】
まずは、老朽化した空き家を取り壊す際に使える解体補助金から見ていきます。解体費用は木造30坪で90〜150万円ほどかかるため、補助金が出るかどうかで負担は大きく変わります。
国の「空家対策総合支援事業」の仕組み
国土交通省の「空家対策総合支援事業」では、危険な空き家の除却(解体)や活用に取り組む自治体を財政的に支援しています。所有者から見ると、この制度を導入している自治体に申請することで、解体費用の一部が補助されるという仕組みです。
2023年12月の改正空家法で新たに「管理不全空家」が規制対象に加わったこともあり、解体・除却への支援はむしろ手厚くなる傾向にあります。
補助額の目安(上限30〜100万円・補助率1/3〜1/2)
解体補助金の相場は、おおむね次のとおりです。
- 対象者…空き家の所有者または相続人(個人)
- 対象建物…使用されていない、または老朽化・倒壊の恐れがある住宅
- 補助上限額…30〜100万円程度
- 補助率…解体工事費の1/3〜1/2が目安
- 申請時期…各自治体の公募期間内(工事着工前の申請が必須)
補助率と上限額のどちらも自治体によって差があります。たとえば「工事費の1/2・上限50万円」の自治体で120万円の解体を行った場合、補助率では60万円ですが上限が50万円なので、実際にもらえるのは50万円という計算に。両方の条件を確認しておきましょう。
自治体別の補助金例(足立区・京都市・長野市 ほか)
| 自治体 | 補助上限・補助率の例 |
|---|---|
| 東京都足立区 | 老朽家屋等の解体費用の一部を助成(上限100万円・1/2以内の例) |
| 京都市 | 空き家の活用・流通補助金として工事費の1/3(上限60万円)。隣地一体利用で最大20万円加算 |
| 長野市 | 老朽危険空き家解体補助金(補助額を拡大中/交付決定後の着工が条件) |
あくまで一例で、金額や条件は年度ごとに見直されます。最新の内容は各自治体の公式サイトで必ず確認してください。国土交通省の「全国版空き家・空き地バンク」では、参加自治体の制度をまとめて検索できるので便利です。
解体補助金の対象になりやすい空き家の条件
解体補助金は、どんな空き家でも対象になるわけではありません。一般的に、次のような空き家ほど採択されやすい傾向があります。
- 老朽化が進み、倒壊や周辺への危険性が高いと判断される
- 「特定空家」または「管理不全空家」に該当する、あるいはその予備軍
- 旧耐震基準(1981年以前)で建てられている
- 長期間使用されておらず、再利用が難しい状態
申請にあたっては自治体の現地調査が入り、老朽度や危険性が審査されます。結果が出るまで1ヶ月ほどかかることもあるので、スケジュールには余裕を持たせておきましょう。
空き家のリフォーム・改修に使える補助金【2026年最新】
空き家をリフォームして住む・貸す場合に使えるのが、省エネや耐震を対象とした改修補助金です。2026年は制度が大きく切り替わったので、最新の内容を正確に押さえておきましょう。
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム上限100万円)
2026年の主力となるのが、国の「みらいエコ住宅2026事業」です。2025年度まで実施されていた「子育てグリーン住宅支援事業」の後継制度にあたります。
注目すべきは、リフォームへの補助が手厚くなった点。2025年度は上限60万円だったものが、2026年度は上限100万円に増額されました。断熱窓への改修を含む省エネリフォームなどが対象になります。
- 補助上限…100万円/戸
- 対象工事…断熱窓への改修を含む省エネリフォーム、子育て対応改修など
- 着工時期…2025年11月28日以降に着手した工事
- 申請期限…予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)
申請は、施主本人ではなく「住宅省エネ支援事業者」として登録されたリフォーム業者が代行します。利用を考えているなら、依頼先の業者が登録事業者かどうかを確認しておきましょう。
先進的窓リノベ2026事業/給湯省エネ2026事業
「住宅省エネ2026キャンペーン」では、みらいエコ住宅2026事業と並んで、次の制度も用意されています。いずれも省エネ性能を高めるリフォームが対象です。
| 制度名 | 対象工事 | 所管 |
|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026事業 | 既存住宅の窓の断熱改修(内窓設置・交換など) | 環境省 |
| 給湯省エネ2026事業 | エコキュート・エネファームなど高効率給湯器の導入 | 経済産業省 |
これらは対象工事が重複しなければ併用できる場合があります。窓の断熱と給湯器の交換をまとめて行えば、複数の補助金を組み合わせて支援額を増やせる可能性も。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
住宅全体の断熱性能を本格的に高めたい場合は、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」も選択肢になります。窓だけでなく、屋根・外壁・天井・床などの断熱改修を対象とする制度で、築古の空き家を快適な住まいへ再生するのに向いています。
自治体独自のリフォーム・移住・空き家活用補助金
国の制度とは別に、市区町村が独自のリフォーム補助金を設けているケースも多くあります。特に、移住促進や空き家活用を目的とした補助金は、地方の自治体を中心に充実しています。
補助額は10〜50万円程度が中心ですが、移住者向けには100万円規模の手厚い制度を用意する自治体も。国の補助金と条件が重ならなければ併用できることもあるので、空き家がある自治体の制度は必ずチェックしておきましょう。
補助金と併用できる「リフォーム減税」も見逃さない
補助金ばかりに目が行きがちですが、リフォームでは税金の優遇制度も使えます。補助金と減税は条件を満たせば併用できるため、両方を活用すれば負担をさらに軽くできます。
リフォーム促進税制(所得税控除・最大75万円)
自宅をリフォームしたときに、翌年度の所得税が優遇されるのが「リフォーム促進税制」です。省エネリフォームの場合、対象工事限度額の範囲内で費用相当額の10%、その他の工事には5%までが控除対象になります。
これらを合算すると、最大控除額は75万円(太陽光パネル設置で80万円)。耐震・バリアフリー・同居対応などの工事も対象になる場合があります。
固定資産税の減額措置
一定の耐震・省エネ・バリアフリーリフォームを行うと、翌年度分の固定資産税が減額される制度もあります。工事内容に応じて、家屋の固定資産税が1/3〜2/3ほど軽減されるケースがあります。
なお、空き家を放置して「特定空家」に指定された場合の固定資産税の増額(住宅用地特例の解除)については、税制面の話として別記事で詳しく解説しています。
補助金と減税を併用するときの控除額の計算ルール
補助金とリフォーム促進税制は併用できますが、控除額を計算するときに注意点があります。減税の対象になるのは、工事費用から補助金を差し引いた額です。
たとえば工事費200万円に対して補助金50万円を受けた場合、減税の計算基礎になるのは差額の150万円。補助金でカバーされた分は控除の対象から外れる、と理解しておけば間違いありません。
リフォーム促進税制の所得税控除と、住宅ローン減税(増改築)は原則として併用できません(耐震改修のみ例外)。どちらが有利かは工事内容や借入額によって変わるため、税理士やリフォーム業者に試算してもらうのが確実です。
空き家補助金の申請方法|5ステップで解説
補助金の申請は、制度によって細かな違いはあるものの、基本的な流れはほぼ共通しています。解体補助金を例に、申請から交付までの5ステップを見ていきましょう。
まずは自治体の担当窓口に相談し、自分の空き家が対象になるか、今年度の予算枠が残っているかを確認します。
必要書類をそろえて申請します。見積書や登記事項証明書、現況写真などが求められるのが一般的。工事に着手する前に提出するのが鉄則です。
自治体が書類審査と現地調査を行い、対象と認められれば交付決定通知が届きます。ここまで1ヶ月程度かかることもあります。
交付決定が出てから工事を契約・着工します。決定前に着工すると補助金は受けられないため、順番を間違えないよう注意。
工事完了後に完了報告書を提出し、現地確認を経て補助金が振り込まれます。多くは工事費を一度立て替える「後払い」です。
「工事着工前の申請」が絶対条件
5ステップのなかで最も重要なのが、必ず着工前に申請するという点です。「先に工事を済ませてから申請しよう」と考えると、ほぼ確実に補助金を受けられなくなります。契約・着工は交付決定の後、という順番を徹底してください。
空き家補助金で失敗しないための5つの注意点
補助金は「制度があれば必ずもらえる」ものではありません。申請のつまずきでもらい損ねないよう、典型的な落とし穴を5つ押さえておきましょう。
工事後の申請は不可|必ず着工前に
繰り返しになりますが、これが最大の注意点です。解体契約後やすでに解体を終えた物件は、ほとんどの自治体で対象外。動き出す前に、必ず補助金の有無と申請手順を確認しましょう。
予算上限・先着順|年度始めに動く
多くの補助金は年度予算の枠が決まっており、先着順で受け付けます。人気の自治体では、4月の年度開始直後に枠が埋まることも。利用するなら、年度が始まる前から書類を準備し、受付開始日に即提出するくらいのスピード感が必要です。
市内登録業者の利用が条件のケース
解体やリフォームの補助金では、「市内に本店がある登録業者の施工」を条件にしている自治体が少なくありません。安いからと市外の業者に依頼すると、補助金の対象外になってしまうことも。業者選びの前に条件を確認しておきましょう。
補助金は後払い(精算払い)が基本
補助金は工事完了後に振り込まれる「後払い」が基本です。つまり、工事費はいったん全額を自分で立て替える必要があります。資金計画を立てるときは、補助金が入るまでの間の支払いも考慮しておきましょう。
制度は毎年変わる|最新情報は必ず公式で確認
2026年に「子育てグリーン住宅支援事業」が「みらいエコ住宅2026事業」へ切り替わったように、補助金制度は毎年のように内容が変わります。補助額・対象・期限は年度ごとに見直されるため、申請前には必ず国や自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。



補助金選びで迷ったら、登録事業者であるリフォーム会社や解体業者に相談するのが近道。申請のサポートまで対応してくれる会社も多いですよ。
空き家の補助金に関するよくある質問
- 空き家の解体補助金は誰でももらえますか?
-
誰でももらえるわけではありません。一般的に、老朽化や倒壊の恐れがある空き家を対象とし、自治体の現地調査で危険性が認められたものが補助対象になります。そもそも解体補助金の制度がない自治体もあるため、まずは空き家がある市区町村に制度の有無を確認することが必要です。
- 国の補助金と自治体の補助金は併用できますか?
-
同じ工事に対して国と自治体の補助金を二重取りすることは原則できませんが、対象工事が重ならなければ併用できるケースがあります。たとえば国の省エネリフォーム補助金と、自治体独自の移住補助金を別々の名目で受けられることも。併用の可否は制度ごとに細かく定められているので、申請前に各窓口で確認しましょう。
- 補助金はいつ振り込まれますか?
-
多くの補助金は工事完了後の「後払い(精算払い)」です。完了報告書を提出し、自治体の現地確認を経てから振り込まれるため、工事費はいったん全額を立て替える必要があります。交付までの期間は自治体によりますが、完了報告から1〜2ヶ月程度かかるのが一般的です。
- 賃貸や売却予定の空き家でも補助金は使えますか?
-
制度によります。解体補助金は所有者・相続人が対象なので、解体後に売却予定でも使えることが多いです。一方、リフォーム系の補助金は「自ら居住する」ことを条件にするものと、賃貸用でも対象になるものが混在しています。賃貸・売却を前提とする場合は、その旨を伝えたうえで対象になるか確認するのが確実です。
- 自分の住む自治体に補助金がない場合はどうすればいいですか?
-
解体補助金は自治体ごとに有無が分かれますが、リフォーム系は「みらいエコ住宅2026事業」など国の制度が全国共通で使えます。自治体独自の補助金がなくても、国の省エネリフォーム補助金やリフォーム促進税制は活用できる可能性が高いので、国の制度を中心に検討してみましょう。
まとめ|補助金を活用して空き家の負担を軽くしよう
- 空き家補助金は「解体・改修/耐震・リフォーム・空き家バンク」の4種類。財源は国、申請窓口は自治体
- 解体補助金は上限30〜100万円・補助率1/3〜1/2が目安。自治体ごとに差が大きい
- 2026年はリフォーム補助の主力が「みらいエコ住宅2026事業」に切替。リフォーム上限は100万円に増額
- 補助金とリフォーム促進税制(最大75万円控除)は併用可能。控除は補助金を差し引いた額が基礎
- 申請は「着工前」が絶対条件。予算は先着順・後払いが基本で、制度は毎年変わる
空き家の解体やリフォームには大きな費用がかかりますが、補助金と減税を上手に組み合わせれば、自己負担をぐっと抑えられます。大切なのは、動き出す前に最新の制度を確認し、着工前に申請を済ませること。
とはいえ、制度の種類が多く「自分の空き家にどれが使えるのか分からない」と感じる方も多いはず。そんなときは、補助金の申請に慣れた業者に相談すれば、対象になる制度の選定から申請サポートまで任せられます。
リノすまいるでは、空き家のリフォーム・リノベーションと合わせて、使える補助金のご提案から申請サポートまでワンストップで対応しています。「うちの空き家で使える補助金を知りたい」という段階から、お気軽にご相談ください。










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