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再建築不可物件の固定資産税は安い?評価額の仕組みと節税ポイント

「再建築不可物件って、固定資産税はどうなるんだろう?」。購入を検討している方も、相続で引き継いだ方も、毎年かかる税金がいくらになるかは気になりますよね。

結論からお伝えすると、再建築不可物件の固定資産税は基本的に安くなる傾向があります。評価額が低く抑えられるぶん、納める税額も下がるんです。ただし、油断していると逆に税金が跳ね上がるケースもあるので、仕組みを正しく理解しておくことが大切なんですよね。

この記事では、再建築不可物件の固定資産税が安くなる理由を、補正率の仕組みや具体的な計算例とあわせて解説します。さらに、住宅用地の特例、更地にすると最大6倍になる注意点、評価額の調べ方まで網羅。読み終わるころには、自分の物件の税金とのつき合い方が見えているはずです。

安いって聞いたけど、本当はどれくらいなんでしょう?計算の仕組みも知りたくて。

いい着眼点ですね。「なぜ安いのか」を理解しておくと、思わぬ増税も避けられますよ。順番に見ていきましょう。

目次

再建築不可物件の固定資産税は基本的に安い

まずは「結論」と「計算の基本」から押さえましょう。ここを理解しておくと、このあとの「なぜ安いのか」がすっと頭に入ります。

結論は評価額が低いぶん税額も下がる

再建築不可物件は、不動産としての資産価値が低く評価されます。固定資産税は評価額をもとに計算されるため、評価額が低い=税額も安くなるという関係になるんですね。通常の物件と同じ広さでも、税負担が軽くなりやすいのが再建築不可物件の特徴です。

保有コストが抑えられるのは、長く持ち続けたり活用したりするうえで地味に効いてくるメリットです。再建築不可物件のメリット・デメリット全般については、メリデメをまとめた記事でも触れているので、あわせてご覧ください。

そもそも固定資産税の計算方法

固定資産税の基本の計算式はとてもシンプルです。

固定資産税の計算式

固定資産税額 = 固定資産税評価額(課税標準額)× 標準税率1.4%

つまり、土地と建物それぞれの評価額に1.4%を掛けたものが、1年間の固定資産税です。再建築不可物件はこの「評価額」が低く出やすいため、結果として税額も小さくなります。ポイントは評価額がどう決まるか。次の章で、その仕組みを掘り下げていきましょう。

なぜ再建築不可物件は固定資産税が安くなるのか

「安い」とは聞くものの、その理由まで説明している情報は意外と少ないものです。ここでは、評価額が下がる仕組みを2つの理由に分けて解説し、具体的な計算例まで示します。ここが本記事のいちばんの読みどころです。

理由①さまざまな補正率で評価額が下がる

土地の評価額は、形状や接道の状況に応じて「補正率」で調整されます。再建築不可物件は使い勝手の悪い土地が多いため、評価額を下げる方向の補正がかかりやすいんです。代表的なのが次の4つです。

不整形地補正率正方形・長方形でない、いびつな形の土地に適用
間口狭小補正率道路に接する間口が狭い土地に適用
奥行価格補正率奥行きが極端に長い・短い土地に適用
奥行長大補正率間口に対して奥行きが長すぎる土地に適用

再建築不可物件は旗竿地や間口の狭い土地が多く、これらの補正が複数重なることも珍しくありません。補正が重なるほど評価額は下がり、固定資産税も安くなっていきます。

理由②築古物件が多く建物の評価も低い

もう一つの理由が、建物の古さです。再建築不可物件は建て替えができないため、築年数の古い建物がほとんど。建物の評価額は経年劣化で下がっていくので、築古であるほど建物ぶんの固定資産税は小さくなります。

土地は補正率で、建物は経年減価で。この2つが組み合わさることで、再建築不可物件全体の税負担が軽くなるわけですね。

【計算例】無道路地補正でどれくらい変わる?

言葉だけではイメージしづらいので、実際に数字で見てみましょう。接道していない「無道路地」として補正がかかったケースの一例です。

計算例(間口5m×奥行13mの土地)

■ 再建築不可(無道路地補正あり)
補正後の単価81,000円 × 65㎡ = 評価額 約526万円
526万円 × 1/6(小規模住宅用地の特例)× 1.4% ≒ 約12,285円

■ 普通に接道していた場合
単価150,000円 × 65㎡ × 1/6 × 1.4% ≒ 約22,750円

→ 接道している場合と比べて、固定資産税は約54%に収まる計算

このように、無道路地補正がかかると税額が半分近くまで下がることもあります。ただし、補正率や単価は土地の条件・自治体によって変わるため、あくまで一例として捉えてください。正確な金額は次章以降の調べ方で確認できます。

「思ったほど安くない」と感じる人もいますが、それでも接道物件より確実に低く抑えられているんですよ。

覚えておきたい住宅用地の特例

固定資産税を語るうえで外せないのが「住宅用地の特例」です。これを知っているかどうかで、税額の理解度がまるで変わります。再建築不可物件にも関係する大事なポイントなので、しっかり押さえましょう。

小規模住宅用地で評価額が最大6分の1に

住宅が建っている土地には、固定資産税を軽くする特例があります。とくに200㎡以下の部分は「小規模住宅用地」として、評価額が6分の1に軽減されます。200㎡を超える部分も3分の1に軽減されるため、住宅用地はかなり税負担が抑えられているんです。

先ほどの計算例で「1/6」を掛けていたのが、この特例です。固定資産税が安く感じられる大きな理由のひとつになっています。

再建築不可でも住宅なら特例は使える

「再建築不可だと特例が使えないのでは?」と心配する方もいますが、その必要はありません。再建築不可物件であっても、用途が住宅であれば住宅用地の特例は受けられます。建て替えできるかどうかと、住宅用地の特例が使えるかどうかは別の話なんですね。

つまり、住宅として使い続けている限りは、補正率による評価減と住宅用地の特例という2つの恩恵を同時に受けられるわけです。

【要注意】固定資産税が最大6倍になるケース

ここまで「安い」という話をしてきましたが、逆に税金が跳ね上がるケースもあります。知らずに行動すると損をするので、必ず押さえておいてください。

建物を解体して更地にすると特例が外れる

もっとも注意したいのが、建物の解体です。住宅用地の特例は「住宅が建っている土地」に適用されるもの。建物を解体して更地にすると特例が外れ、評価額の軽減がなくなってしまいます。その結果、固定資産税が最大6倍に膨らむことがあるんです。

とくに再建築不可物件は、一度解体すると新しく建物を建てられません。つまり特例が外れたまま、高い税金を払い続けることになりかねないので、安易な解体は禁物です。

使っていない物件だから解体しようと思っていたんですが、危なかったです…

再建築不可物件の解体はとくに慎重に。建物を残したまま活用する道を先に考えるのがおすすめです。

管理不全で「特定空家」に指定されると特例除外

もう一つの落とし穴が「特定空家」です。建物を残していても、適切に管理せず放置して倒壊の危険などがあると判断されると、自治体から特定空家に指定されることがあります。指定後に改善勧告を受けると住宅用地の特例から除外され、こちらも固定資産税が大幅に上がってしまいます。

「建物を残しておけば安心」ではなく、きちんと管理することが前提です。空き家のまま放置せず、活用や売却を検討することが、結果的に税負担を抑えることにつながります。

固定資産税以外にかかる税金も安くなる

評価額が低いことのメリットは、固定資産税だけにとどまりません。不動産にかかるほかの税金も、評価額をもとに計算されるものは軒並み安くなります。

相続税・不動産取得税・登録免許税

再建築不可物件は評価額が低いため、次のような税金も抑えられます。

  • 相続税…相続税評価額も下がり、相続時の税負担が軽くなる
  • 不動産取得税…購入・取得時にかかる税金も評価額ベースで安くなる
  • 登録免許税…登記の際にかかる税金も評価額連動で抑えられる

とくに相続の場面では、評価額の低さが大きな差になることがあります。相続した実家が再建築不可だった、というケースでは、保有コストの低さが「持ち続ける」判断を後押しすることもあるんですね。

固定資産税の評価額を調べる方法

「自分の物件の評価額がいくらか知りたい」という方のために、調べ方も紹介しておきます。難しい手続きは不要で、手元の書類か役所で確認できます。

課税明細書・固定資産課税台帳で確認する

もっとも手軽なのは、毎年春ごろに送られてくる固定資産税の納税通知書(課税明細書)を見ることです。ここに土地・建物それぞれの評価額が記載されています。手元にあれば、すぐに確認できます。

手元にない場合は、物件のある市区町村の役所で固定資産課税台帳を閲覧する、または評価証明書を取得する方法があります。所有者本人や相続人などが請求できるので、評価額を正確に知りたいときに利用しましょう。

税金面から見た再建築不可物件の活用判断

ここまで見てきたように、再建築不可物件は税金が安いという明確なメリットがあります。これは「保有・活用」を考えるうえで、見逃せない追い風になります。

安い税金は「保有・活用」の追い風になる

保有コストである固定資産税が低いということは、賃貸に出したときの収支が良くなり、住み続ける場合も負担が軽いということ。「再建築できない」というデメリットがある一方で、税金の安さはしっかり活かせる強みなんです。

大切なのは、安易に解体して特例を失わないこと、そして放置して特定空家にしないこと。建物を活かしてリノベーションする、賃貸に出すといった前向きな活用が、税メリットを最大化する道になります。再建築不可物件の全体像や活用の選択肢については、ピラー記事でまとめて解説しているので、あわせてご覧ください。

再建築不可物件の固定資産税に関するよくある質問

最後に、再建築不可物件の税金について、よく寄せられる質問にまとめて答えておきます。

再建築不可物件の固定資産税は本当に安いですか?

基本的に安くなる傾向があります。再建築不可物件は資産価値が低く評価され、不整形地補正率や間口狭小補正率などの補正で評価額が下がりやすいためです。建物も築古が多く経年減価で評価が低くなります。固定資産税は評価額×1.4%で計算されるため、評価額が低いぶん税額も安くなります。

再建築不可物件でも住宅用地の特例は使えますか?

使えます。再建築できるかどうかと、住宅用地の特例が使えるかどうかは別の話です。用途が住宅であれば、200㎡以下の部分は評価額が6分の1になる小規模住宅用地の特例が適用されます。補正率による評価減とあわせて、二重に税負担を抑えられます。

固定資産税が6倍になることがあると聞きましたが本当ですか?

本当です。住宅用地の特例は住宅が建っている土地に適用されるため、建物を解体して更地にすると特例が外れ、固定資産税が最大6倍に膨らむことがあります。また、管理不全で特定空家に指定され改善勧告を受けた場合も特例から除外されます。とくに再建築不可物件は解体すると建て直せないため、安易な解体は避けましょう。

固定資産税の評価額はどこで確認できますか?

毎年送られてくる固定資産税の納税通知書(課税明細書)に、土地・建物それぞれの評価額が記載されています。手元にない場合は、物件のある市区町村の役所で固定資産課税台帳を閲覧するか、評価証明書を取得して確認できます。

固定資産税以外の税金も安くなりますか?

はい。評価額をもとに計算される税金は軒並み安くなります。具体的には、相続時の相続税、取得時の不動産取得税、登記時の登録免許税などが評価額連動で抑えられます。とくに相続の場面では評価額の低さが大きな差になることがあります。

まとめ|固定資産税の仕組みを理解して賢く活用しよう

再建築不可物件の固定資産税は、補正率による評価減と住宅用地の特例によって、基本的に安く抑えられます。一方で、更地にしたり放置して特定空家になったりすると、税金が跳ね上がる点には注意が必要でした。

この記事のポイント
  • 固定資産税は評価額×1.4%、評価額が低いぶん安くなる
  • 安い理由は各種補正率による評価減と築古の経年減価
  • 再建築不可でも住宅用地の特例(最大6分の1)は使える
  • 更地化・特定空家指定で最大6倍になるので要注意
  • 相続税・不動産取得税・登録免許税も評価額連動で安くなる

「税金の安さを活かして再建築不可物件を活用したい」「解体すべきか、リノベーションして残すか迷っている」という方は、再建築不可物件にくわしい専門家に相談するのが近道です。税負担をふまえた活用の判断から、リノベーション、売却まで、ワンストップでサポートできる体制であなたの最適な選択をお手伝いします。

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